補聴器外来
補聴器外来受診までの流れ
「最近、聞こえづらくなった?」と思ったら
会話で聞き返しが増えて不自由している、以前よりテレビの音量を大きくするようになった等
補聴器外来
A. すでに補聴器をお使いの方
現在お使いの補聴器をお持ちください。その補聴器の状態を診断し(一部詳しい検査ができない機種もあります)、必要があれば別の補聴器を試していただきます。(現在お使いの補聴器の再調整を希望される方は、基本的には補聴器の購入店でご相談ください)
B. 補聴器をお持ちでない方・初めて補聴器をつける方
実物の補聴器を耳に合わせて試聴していただきます。
補聴器の試聴
補聴器のお貸出し
1~2週間ごとに来院
決定
補聴器を購入後
定期的に補聴器の点検・メンテナンスを行い、必要に応じて音量や音質の再調整をおこないます。
補聴器によって期待できること
QOL(Quality of life=生活の質)の改善
加齢性の難聴は誰も避けることのできないことで、聞き取れないコトバや聞こえない音が増えていくのは仕方のないことです。それまで「当たり前のようにできていたことができなくなる」ということは、本人にしてみればとても不安なことであり、そのことで誰かに迷惑をかけたり怒られたりすると、ますます自信を失って社会への関わりに消極的になってしまいます。孤独や孤立感が強くなると、抑うつに繋がってしまいます。「耳が遠くなって悩んでいた患者さんが」補聴器を使い始めてから「急に表情が明るくなった」ということも、耳鼻咽喉医としてしばしば経験することです。「よい聞こえ」を取り戻すことによって、QOLの改善が期待できます。
認知症の予防
難聴と認知症との関係については様々な研究が行われており、今では難聴は認知機能低下の危険因子のひとつであると考えられています。補聴器などを使って難聴に適切に対応することで、認知症を予防したり、発症を遅らせる可能性があると考えられています。
耳鳴りの改善
耳鳴りは耳障りな音である場合が多く、自分の意思に反して「その不快な音」を意識してしまいます。以前から補聴器をつけると耳鳴りが小さくなることは知られていました。耳鳴りは「難聴(耳)」と「脳」の二つに関係深いといわれています。脳は十分な音の刺激によって安定するのですが、難聴があると脳に十分な音が伝わらなくなるため不安定となり、脳が活性化してしまうそうです。脳が活性化するせいで耳鳴りが発生するといわれており、補聴器で脳に届かなかった音を補ってあげることで脳が安定化し、耳鳴りが小さくなると考えられています。